自転車は命を預ける乗り物です。
継続的に、自転車を安全にご利用いただくには、日頃の点検・整備が欠かせません。
乗車前に、自分の自転車をチェックしてみましょう!
チェーンやギアなどと同じ目線で自転車をじっくり観察すると、汚れや錆、ワイヤーのほつれなど様々なトラブルの原因に気づきます。
こうした原因を放っておくと、消耗を早めるだけでなく、場合によっては事故につながることもあります。
ブレーキは、『命を守る大切な部品』です。前輪・後輪の両方に付いていますか?また、ブレーキが急に効かなくなったら大変ですよね。反対に効き過ぎても前に転倒するおそれがあります。ブレーキシュー(下図参照)の山が減っていないか、片方のシューだけあたっていないか、ワイヤーの動きはスムーズか、適度な引きしろはあるか等日頃からご自身で点検し、自転車店などで正しく調整しておくことが大切です。
ブレーキや変速機のワイヤーは、使っているうちに伸びます。特に、新車の場合は伸びやすいです。
ワイヤーが伸びると、ブレーキの効きが悪くなったり、変速ができなかったりします。また、錆や、素線のほつれも、各機能の低下やワイヤーが切れる原因となります。
購入後も販売店で定期的なメンテナンスを受け、ワイヤー関係の再調整を行いましょう。
潤滑剤や錆防止剤は、自転車のメンテナンスに役立ちます。しかし、むやみに付けてはいけないのがタイヤのリムやブレーキ周り。ここに潤滑剤などが付いたままだと、ブレーキが効かなくなることがありますので、注意しましょう。
また、乗車時に衣服が汚れたり滑ったりするため、サドルやハンドルにワックス類が付かないようにしましょう。もしも余計なケミカル剤が付いてしまった場合には、しっかり拭き取りましょう。
電動アシスト自転車は生活防水性能を備えていますが、水をかけながらの洗車は止めましょう。駆動部やバッテリー内部に水が入った場合、故障の原因となります。
駐輪中など、ご自身が気付かないときにも、角度が変わってしまうことがあります。事故から身を守るのに大切な部品なので、正しい角度で設置しましょう。
数週間乗っていない自転車に乗るときには、普段以上に注意が必要です。
「ぶたはしゃべる」に沿ってしっかり乗車前点検を行い、異常を感じたら自転車店で整備してもらいましょう。
自転車の点検・整備には、専用の工具が必要な場合もあります。ご自身の点検で異常があればもちろん、日頃からベストな状態で乗るためにも店舗での定期点検を受けましょう!
取扱説明書等に記載されている時期に、定期的な整備をお受けすることをおすすめします。
健康的で、環境にもやさしい自転車。しかしその一方で、自転車による交通事故が後を絶ちません。 警察庁のまとめによると、自転車関連事故件数自体は2004年をピークに減少傾向ですが、交通事故全体に占める割合は、2割程度と依然として高い度合を示しています。
自転車交通事故は、対自動車が全体の約8割と圧倒的に多いものの、対歩行者の事故は10年前と比べて大幅に増えています。ふとした不注意から事故を起こし、高額な損害賠償を求められるケースも増えていますので、万が一の事態にそなえて自転車保険への加入をおすすめします。もちろん、事故は未然防止が大切。BAAマーク付きの安全な自転車を選び、日頃の定期メンテナンスもお忘れなく。
小学生が秋の夕方に自転車で下り坂を走行中、歩行中の女性に気づかず衝突。女性には重大な障害が残った。
賠償金9,521万円男子高校生が車道を横断した際、対向車線の自転車の男性と衝突。被害者には後遺症が残った。
賠償金9,266万円片手に飲料をもちながら下り坂を走行していた男性が、交差点の横断歩道を横断していた歩行者に衝突。歩行者は3日後に死亡。
賠償金6,779万円※警察庁資料「平成25年中の交通事故の発生状況」より抜粋